前回のお話(大阪在住・35才・妊活スタートしました。病院体験談7)はこちら
フーナーテスト後、生理になってしまいました。
前回の検査後、「生理がこなければ●月●日に、来た場合は▲月▲日に来院」
と言われていましたが、生理になってしまいました。
まだ不妊治療も始まったばかりだし、そんなに簡単に上手くいくわけないなー、と
がっかりはしつつも、生理がきた場合は▲月▲日に、と指定された日に通院。
夫と待ち合わせ、2人で先生の話を聞くときに、夫から先生に質問しました。
「妊娠できないだろう、という明確な原因が今の時点で分かっていなくても、
妊娠できないものなのか?」と。
後からはそんな甘くないと思えるんですが、この時は
やることはやれているはず、条件はクリアしているはず、
という気持ちが大きかったと思います。
先生からは、
●確かに、検査して明確な不妊要因が分かった方が治療は明確である
●だが、実際には原因不明の不妊というのはとても多い
●妊娠出産のメカニズムは奥深い
というような説明だったような。
ような、というのは結構ショックが大きかったみたいで、私はあんまり覚えていないのです。
ただ、こうやって質問してくれる夫が一緒にいてくれてありがたいな、
と少しだけ元気になったのは覚えています。
抗精子抗体の検査も行いました。抗精子抗体って?
同タイミングで、抗精子抗体検査も行なっていました。
妊娠するためには、女性の卵子と男性の精子が出会い、受精する必要があります。
しかし、女性の体側が精子を異物とみなして攻撃してしまうと、
卵子と精子は出会うことができず、受精することは叶いません。
このように、精子を異物として判断して作られる抗体や、
その抗体ができることで精子を排除しようとする免疫機能の異常を
「抗精子抗体」と呼びます。
免疫機能の異常であるということなんですが、
体内で精子に対する抗体が作られてしまう詳しい原因については解明されていないとのこと。
こちらも血液検査で判明します。
実費となり、私は7000円支払いました。
不妊女性の約3%に、この「抗精子抗体」を持った女性がいるということです。
そして、男性にも「抗精子抗体」をもった人がいるそうで、
双方の場合、普通妊娠は難しく、
顕微授精で妊娠を目指して行くという対応を取られることが多いそうです。
検査をしつつも、制限時間を見て、人工授精へ
前項の抗精子抗体の検査にも異常はなかった私。
その時点で、前回の排卵のタイミングで授精できなかった理由はわかりません。
複数の検査をしても妊娠できない理由が不明確な状態です。
正直、病院へ行けば「悪いところがあれば治し、妊娠できる」と思っていた私たち夫婦。
ちょっと思っていたのとは違うんだな、大変なんだな、という気持ちになってきました。
世に不妊で悩むカップルがたくさんいるのだから、
そんなに簡単ではないというのは頭ではわかるものの、目に見えない結果を追わないといけない気がして、
大きな雲の中に紛れ込むような、不安な気分でした。
それは、検査結果のように数値など目に見えるもので示されれば示されるほど、
モヤモヤとした気分が膨らんだものでした。
また、先生としては年齢(通院当時は35歳です)から見て、
早めの対応がいいということで次からは人工授精を行うという提案をされました。
それを断る理由がなかったので、夫婦でお願いします、と言ったと思います。
そして数回人工授精を試した上で、結果がでなければ体外受精へ進めようという方針でした。
今思うと、わたしと夫には不妊治療の知識は殆どなく、
そのため先生に任せようという気持ちで通院していたのですが、それが却って良かったように思いました。
加齢による卵子の変化は待ってはくれないし、
そして子どもを産み育てるためには体力がいるので、早い方がいい。
でも本音では、
「ちょっと待って、ちょっと考える時間が欲しい」
と思っていた部分が無いわけではないのです。
ただ、それも含めてやってくる生理、排卵などが追いかけてくる感じになって、
立ち止まってはいられない状況に居たように思います。